こんにちは、藤本ひとみと申します。青葉の季節となって家々の軒先には彩り豊かな花々が咲き誇り、ほのかな香りが私たちの目や鼻、心をも柔らかく癒してくれます。しかし我が家のリビングではこの時期、花ではなく少々変わったものが飾られます。それは何あろう、「カブトムシ」の幼虫。夫の趣味で飼育しているのですが、冬の間は屋外のプランターにほぼ放置状態。それがこの時期になると、1匹ずつプラスチックのボトルに投入し、リビングに飾った後、幼虫→蛹→成虫の変態を毎年、毎年観察するのです。あの餃子のようなイモムシがわずか一月後には立派なカブトムシ大王様に劇的に姿を変える、その奇怪さには、さすがに生命の神秘を感じずにはいられません。しかしながらそれをわざわざボトルに入れ、しかもリビングで観察するなんて、お世辞にも趣味がよいとは言えなくないですか?まあ、寝室に飾られるよりはまだマシですが。ところでこのカブトムシ、成虫の眼には黒眼の他に白眼になるタイプがあるらしいのですが、その発現は決して偶然ではなく、なんと「メンデルの法則」に従っているというのです。こんなところにも「科学」が根付いていました。虫ひとつでも突きつめて「研究」していけば科学になるのですね。何はともあれ今年も個室に入れられた、丸々に太ったイモムシがリビングの檀上に飾られ、花ならぬ立派な「角」を咲かせようとしています。そして、あのイモムシ餃子ちゃん・・・と気味悪がりながらも知らず知らずのうちにその「花」を心待ちにしてしまっている!? 私の今日この頃です。