今後は、さらに地域包括ケアシステムの構築が強力に推し進められていくことでしょう。この改革に伴い医療依存度の高い患者さんが、病院から在宅に移行すると考えられます。したがって、これまで以上に多職種が連携し協働していくことが必要になります。
看護職は、患者の全体像を把握し、専門的な臨床判断を基に実践した看護を記録に残す必要があります。そして記録された患者情報は、対象とする患者に関わる全ての職種が共有できる内容であることが重要となります。今の看護記録は、看護職間での情報の共有はできますが、多職種との患者の情報共有は困難のようです。多職種が共通認識できる記録は、患者の経過を、疾患別、症状別、病期別、治療別等から患者の状態の変化が理解できるような記録にすることです。つまり標準化して可視化し分かりやすくした記録が必須です。 そこで、このようなことを可能にした看護記録ツールが、「Health Care books(HC books)」です。患者状態の経過ごとに観察項目と介入項目をセット化し、必要時は使用する特徴に合わせて、項目について追加や修正のカスタマイズが可能です。つまり看護職の多忙な業務の効率化と看護の質の向上のためにも、記録において実用的で便利で多職種との情報共有が可能です。詳細については、ぜひ「一般社団法人日本看護業務研究会」のホームページをご覧ください。多職種との患者の情報共有を可能にすることは、生活の場でも療養の継続が可能となり、人々が望まれる場で医療を提供できることに貢献できることでしょう。
≪参照URL:一般社団法人 日本看護業務研究会
http://www.jasni.or.jp/html/jasni-hcbooks.html≫