奈良学園大学・溝口みちるさん
近畿・北陸地方会会員の皆様、はじめまして。私は奈良学園大学の溝口みちると申します。 私は、2020年3月に奈良学園大学大学院看護学研究科修士課程を修了しました。私は2年前に研究や教育における専門性を高めたいと思い、大学院の進学を決めました。私は海外を旅することが趣味で、国際看護には以前から興味を持っていました。そこで、奈良学園大学大学院のアドミッション・ポリシーの1つである「国際的視野を持つ」という特色のもと、国際医療特論や国際看護特論の科目、また希望者には海外看護研修へもあること、仕事を辞めずに働きながらから修了を目指せるということから入学を決めました。これから、魅力ある奈良学園大学大学院のご紹介をいたします。 私は以前、Japan Heartの国際医療短期ボランティアに応募しようかと悩んだ時期がありました。しかし、なかなか一歩が踏み出すことができませんでした。そんな折、奈良学園大学の講義の一環で、学部生8名とともに8日間の日程でタイ王国の北部に位置する、チェンマイ大学への海外看護研修に参加する機会をいただきました。チェンマイ大学での研修内容は、4,000種類を超えるハーブを使用した伝統医療、保健医療システム、女性の健康、子どもと思春期のHIV感染症予防など、タイ王国における健康問題や医療・看護について、講義を受け、実際に施設訪問をさせていただきました。その中でも私はHIV感染症について関心を持ちました。日本ではHIV感染症については、「恥」、「知られることに対し、不利益を被る」というイメージがありますが、タイ王国でも同様、隠そうとする風習があることを知りました。そのため、親から子どもへの思春期の性教育が十分行われず、そのことは日本にも通ずるものがあると思いました。日本では文科省の学習指導要領に、性教育の内容が示され、中学性への学習指導要領のひとつとして、HIV感染症予防について記載されています。しかし、具体的にHIV感染症予防をどう指導するかは、学校の方針や教育者により差があります。また、地域や自治体によっても異なります。しかしタイ王国では、地域社会のメンバーと協力し、レストランのテーブルに避妊具が設置され、無償で提供するなどHIV感染症予防に取り組んでいました。HIV感染症予防の説明をするだけでなく、予防のために必要な行動を起こしていることが伺えました。また、チェンマイ大学大学院博士課程に在籍している学生の研究発表も聴講でき、研究レベルの高さを痛感しました。 国際看護を学ぶには、まずその国の文化を知ることがいかに重要か、この海外看護研修を通して学ぶことができました。世界と日本との保健医療システムや看護の違いを実際に学ぶことで、より国際的視野が広がります。奈良学園大学大学院は、自ら学べる環境が整っていて、指導教員の方も、熱心に論文指導をしていただけます。 皆さんもぜひ、奈良学園大学大学院で、研究の専門性を高めてみませんか。
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