日本看護研究学会主催から会員の皆様に向けて情報を発信しております。
一般社団法人日本看護研究学会第40回学術集会
会長 中木 高夫
(天理医療大学)
わたしは「日本看護研究学会」に特別な「縁(えにし)」を感じている。その記念すべき第40回の学術集会をまかせていただいたことに光栄に思う気持ちは,なかなか人にはわかってもらえないだろう。
ところで,日本看護研究学会の第一の使命は「研究者の育成」である。医学教育しか受けたことのない医師は,看護教育のなかに学部のときから体系づけられた「看護学研究法」という科目があることに驚く。医師の研究への取り組みは決して体系づけられたものではなく,徒弟制度のそれである。
わたしも看護教育にはじめて接したとき,驚きを抱いた。しかし,わたしが接触可能な種々の大学院の学生たちから仄聞するところでは,「看護学研究法」という名称はあっても,内容は教員たちの研究紹介にすぎず,文系理系にまたがる広大な領域の研究に,ある一定の展望を持たせる系統だったコースワークを教授している大学は少なかった。
だからこそ,今回は,すべてを研究方法にかかわるプログラムとしたのである。
今回,学術集会への参加者は1,676名,うち会員1,252名(74.7%),非会員386名(23.0%),学生38名(2.3%)と,実に参加者の3/4は会員であった。奈良という,修学旅行以来訪れたことのない地に,どれだけの方々が来てくれるか?オール研究プログラムなのに臨床の方々に参加していただけるか?会期が迫るにつれ,眠れない夜を過ごしたが,すべては杞憂に終わり,まだ夢見心地でこの文章を書かせていただいている。
参加者のみなさん,ありがとう。準備に協力していただいたみなさん,ありがとう。そしてなにより,参加費を払って当日運営に協力していただいたみなさん,ありがとう。みなさんの友情に支えられた第40回学術集会は,今後にどれだけの種子を実らせるだろうか?ほんとうにありがとう。
神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部看護学科
大石 朋子
平成26年8月23・24日の2日間にわたり,奈良県文化会館,奈良県新公会堂にて学術集会が開催されました。主な会場であった奈良県文化会館はとても重厚感があり,また,周囲に夜景の綺麗な興福寺や猿沢池,奈良国立博物館,その緑地化されているスペースには自然発生的に鹿がいるというとても情緒あふれた風景が見られる会場でした。鹿はとても人馴れしていて,その場にいるのがごく当たり前のような状況で,「奈良にいる」と実感が高まりました。そして,学術集会の大会テーマが,『素晴らしき哉「看護研究」!?』とあるように,看護研究について考え,振り返り,初心に戻るという良い機会となりました。今の私にとって,とてもインパクトのあった2つの講演について述べていきたいと思います。
初日の午後,総会の後,すぐに「看護の専門性とは何か? ─ 医療と介護のはざまで」というテーマで上野千鶴子教授(立命館大学大学院)の特別講演がありました。歯に衣着せぬフェミニスト,物怖じしない人というイメージと大会長の中木 高夫教授(天理医療大学)から以前に上野教授に関する話を聞いたこともあり,看護の専門性について,どんな切り口で講演されるのだろうと興味津々で聴講しました。在宅で看取りとしての「お一人様」の難しさという,一見,難しい社会的問題まで言及しそうな話題にもかかわらず,ご自身の友人の在宅での看取りの体験を踏まえて「明るいお一人様の在宅生活になるには」といった切り口で,「お一人様の在宅生活」も悪くはないと思わせる,励まされるような気持ちで話を聞くことができました。また,最も心に響いたことは,「社会的要請の高まりがあるにもかかわらず,なぜ訪問看護ステーションが遅々として増えていかないのか」「開業条件のひとつに2.5人以上とあるがその条件を看護職はなぜ受忍しているのか」という問いでした。いろんな事情といろいろな意見があると了解したうえで,敢えて発言されていて,「看護師,もっと頑張れ!」とエールを送っておられるように思えました。聞き方によっては,「何の事情も知らないでしょ!?」と反論を買いかねない内容でしたが,その発言は,上野教授の穏やかな表情とゆっくりと丁寧に話すという語り口調のせいか,私にはすんなりとその問いに耳を傾けることができました。心温まる話だけではなくピリッとくる話の構成と,耳の痛い発言を物怖じせず発信していくというその姿勢にとても感銘を受け,「まだまだ看護師は頑張らないと!」と思いました。
特別講演に引き続き,シンポジウムI「『看護研究』の落とし穴」という3人のシンポジストによって構成されている講演がありました。川口 孝泰教授(筑波大学大学院)から,どうして「看護研究」をしていくうちに落とし穴にはまってしまうのかという講演の内容は,現在進行中の研究に行き詰まっている私にとって,とても身につまされる話となりました。これまで看護研究を続けてきた過程で,自分の教養のなさと不勉強を棚に上げて,「この辺で許してくれないだろうか」とか,「もうこれ以上できない」という甘い考えから,研究を続けるのをやめてしまいたいという衝動が突き上げてくることも何度かありました。つまり,自分の至らなさを痛感し,それでも自分を甘やかし,這い上がることのできない落とし穴のなかから抜け出そうとしなかったのです。川口教授は,「看護研究は辛くて苦しいこともあるがそればかりではない,成果が出れば楽しくなる」と述べられ,一筋の光をさしてくれたように感じることもできましたが,それは幻であるかもしれないと思ったり,まさに辛く苦しい側面を実感しました。落とし穴から
這い出る努力を絶え間なくし続けることこそが大切なのだろうと思いました。
そして,北素子教授(東京慈恵会医科大学)は「質的研究の落とし穴 ─ 分析の精緻性と研究成果における理論的つながり」と題して,Burns & Grove(2005/2007)の「看護研究入門」にある「質的研究のクリティークのための基準」をもとに質的研究の際に陥りやすい点を「鍵」として講演されました。質的データの分析過程の視点については,根菜を例にカテゴリーするうえでの本質を述べられ,実際のデータを例に説明を加えていたので,とても納得がいき,これまで自分が落ちてきた数々の穴を見ているようでした。また,林みよ子教授(天理医療大学)は「『看護研究』の落とし穴 ─ 量的研究初心者の落とし穴」についてPolit & Beck(2004/2010)の「看護研究原理と方法」を紹介しながら「概念の構成」の大切さを述べるとともに,落とし穴に落ちないと思いながらも知らないうちに落ちていることはよくあることと体験についてお話をされていました。また,落とし穴に落ちていないかチェックする方法には,量的研究のクリティークをする際の項目は非常に役立つことも述べられていました。お二人の先生の講演では,質や量とデザインの違いはあるものの,クリティークする視点は見方を変えれば落とし穴の予防にもなるという発想の転換に非常に感銘を受けました。落とし穴にはまっているのは,第3者のような俯瞰した視点がなければ脱出することは難しく,かつ,落とし穴にはまっている時に限って,俯瞰することが難しい状況に陥っていることが多いのではないでしょうか。自分自身の行き詰った研究を第3者のような視点で見ることは難しいかもしれませんが,クリティークする視点で,「ここはどうか?」とチェックしていくという発想は取り入れられるかもしれないと思うことができました。
3人の先生方の「『看護研究』の落とし穴」にまつわるお話は,これまでの自分が行ってきた研究や現在進行中の研究に示唆を与えられるものであり,初心に帰るような気持ちで最後まで聞くことができました。
この学術集会を通して,奈良はローマではありませんが,「研究は一日にして成らず」であり,「すべての道は成果に通ず」ことを期待して,コツコツと努力していくことが大切だと感じることができ,とても有意義な2日間となりました。大会のテーマを文字通り体感できる学術集会となったのは,企画・運営に携わった皆様の努力の賜物であり,皆様に心より感謝を申し上げます。
静岡県立大学看護学部
野村 千文
一般社団法人日本看護研究学会第40回学術集会は,平成26年8月23日,24日に奈良県文化会館にて開催されました。本学術集会への参加は,私の願いが3つも叶えられ,大変幸せな2日間でありました。お会いしたかった人から,お聞きしたかった話を,訪れたかった奈良の地で叶えられたのです。 本学術集会・中木 高夫会長による会長講演「日本看護研究学会とともに歩んだ30年」では,医師である中木会長が看護学の研究・教育に携わってこられた現在までの活動について,3部構成でご講演されました。第1部「POS(Problem Oriented System) ─ 看護診断 ─ 中範囲理論」では,1978年滋賀医科大学医学部付属病院の開設に伴い「POS」が採用され,これを軌道に乗せるために看護職との共同作業が始まったこと,この実績から1984年本学会第10回学術集会・シンポジウムに招聘されたことをご紹介下さいました。30年の歳月は,ちょうど私が看護学生として「POS」の思考過程を学習した時代から,看護師を経て教員となり看護基礎教育に「看護診断 ─ 中範囲理論」を用いる身となった歳月とも重なります。また中木会長が名古屋大学医学部保健学科にご在職の際には,私は同学部の助教として看護診断についてご指導を賜ったこともあり,大変感慨深く拝聴いたしました。第2部「弦楽四重奏モデル ─ フェミニズム ─ 権力論」では,今後の専門職連携のあり方について言及され,かつての「医師によるオーケストラの指揮者モデル」から,指揮者はおらず奏者が曲の移行に伴ってリーダーシップをとる「弦楽四重奏モデル」への転換を提唱下さいました。この造詣が深い例えに,私は大いに得心いたしました。スライドに映し出された「弦楽四重奏」の写真から,バイオリン,ビオラ,チェロの音色が聴こえてくるような感覚を覚え,洗練された専門職連携の姿を像として思い浮かべることができたほどです。しかし「弦楽四重奏モデル」に基づき対象者にケアを提供するためには残された課題もあり,専門職種間に潜む権力の構造や,専門職が患者という被抑制者に対して支配的な行動や言説を放っている現状を内省し改めて行くことが重要であるとのご意見には,我が身を省み真摯な気持ちに立ち戻った次第です。第3部「質的研究 ─ JRC・NQR ─疑わしい研究行動」では,本学会編集委員長を務められたご経験から「責任ある研究行動」のあり方についてもお話下さいました。私も学生の研究過程に伴走する教員として,研究に対する誠実さを伝えていくことの重要性を再認識いたしました。 上野千鶴子氏による特別講演「看護の専門性とは何か? ─ 医療と介護のはざまで ─」は,老年看護学を専門とする私には大いに刺激を受けたご講演となりました。上野氏の近年の著書には,社会学,女性学の視座から,日本人の老後や介護問題に関する研究成果を発表されたものも多く,私もつぶさに拝読しておりましたので,本学術集会にてご本人にお会いでき肉声で語る場に居合わせられること,さらに論点を発展させケア提供者となる看護の専門性に関して,明晰な論調でどのようなご指摘を下さるのか,緊張しながらもわくわくした心持で臨みました。ご講演では,政府による在宅医療推進の施策が展開されるなか,看護職が専門性を発揮し自立した存在となるための方策について数々の提言を頂きました。中でも,この局面を看護職にとって千載一遇のチャンスと捉え,医療からの看護の自立ならびに介護との差別化を図るための戦略として,看護師が「医療と介護の目配り」役になること,「病院と在宅の橋渡し」退院調整の充実が要であるとの見解には大いに勇気を頂きました。一方で,看護職の地位と労働条件の向上を図る過程で高学歴化している現状について,「教育費用に投資できることが前提となりキャリアパスとしての選択を減らす一因になっていないか?」「学歴と実践能力に相関はあるのか?」などのご指摘には,はっとさせられました。医療や介護の現場において,看護職の高学歴化が権力構造の一因に陥らないためにも,専門職連携のあり方について知識と実践力を養っておくことが肝要と再認識した次第です。さらに,人生の最期の迎え方については,当事者主権の観点から,家族がいようがいまいが,おひとりさまであっても「すっきり・あっさり・在宅ひとり死」を願う高齢者のニーズに応えるべく,地域包括ケアシステムにおいて看護職の活躍も期待されていることを述べられ,実際に取材された先駆的取り組み事例についても紹介下さいました。エンド・オブ・ライフケアのあり方について大いに示唆を得たとともに,ますます上野氏の著書から目が離せないと実感したご講演でした。 本学術集会のプログラムは,メインテーマ「素晴らしき哉『看護研究』!?」のもと大変充実した編成となっており,どのプログラムも参加したいと思わせるものばかりでありました。各プログラムの焦点が明確で具体的実践に繋がる構成となっており,企画力の高さに感心至極でございました。今回私は,看護研究の教育方法についてヒントを得たいと考え,本学会理事長・黒田 裕子氏による教育講演I「看護研究を教える」をはじめ,編集委員会企画で山口桂子氏による特別交流集会「看護研究における〈概念相〉への取り組み方」,柏木公一氏による教育講演III「量的研究を教える」を聴講させて頂きました。講師の方々のご経験から導かれた理論的で具体的な教授方法を伺うことができ大変示唆を得るとともに,看護研究に熱意と信念を持って携わっておられる姿勢に感銘を受けました。また,参加者との意見交換では,研究に取り組み始めた大学院生,研究者,実践者,教員など様々な立場からの発言と応答が盛んになされ,学会ならではの対話の場の熱気に高揚感を覚えたほどでした。 本学術集会の開催地・奈良市は,私が再訪したい場所として真っ先に思い浮かぶ土地です。奈良の風土や文化に身をおくと,穏やかでゆったりとした気持ちになり,素直な心持ちで感謝することや祈ることができるのです。学術集会2日目の開催時間前には,会場より徒歩圏内にある東大寺に早朝7時30分に出かけ,開門と同時に大仏様を仰ぎ見上げながら参拝させて頂きました。その後,清々しい気持ちで学術集会に参加できましたのも当地ならではの経験と存じます。 最後になりましたが,大和の地でこのように素晴らしい学術集会を企画・運営頂いた中木 高夫会長をはじめ,企画委員ならびに企画実行委員の皆様に心より感謝申し上げます。
日 時 | 平成26年8月22日(金)14:00~16:30 |
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場 所 | 奈良県文化会館・1階第1会議室 |
出席者 | 黒田 裕子,中村 惠子,川口 孝泰,塩飽 仁,本田 彰子,叶谷 由佳,岩本 幹子,鈴木 みずえ,祖父江 育子,工藤 せい子,江守 陽子,小西 恵美子,法橋 尚宏,石井 範子,荒木田 美香子,青山 ヒフミ,前田 ひとみ(以上,理事17名) 道重 文子,松田 たみ子(以上,監事2名) |
欠席者 | 川本 利恵子,泊 祐子,高田 早苗,小山 眞理子,中西 純子,村嶋 幸代(以上,理事6名) |
陪 席 | 中木 高夫(第40回学術集会会長),宮腰 由紀子(第41回学術集会会長),山田 淳一・竹下 清日(ガリレオ社),福田 和明(北里大学・学会員) |
議 長 | 黒田 裕子理事長 |
書 記 | 福田 和明 |
(順不同・敬称略)
資料1:会員動向報告
資料2:日本看護研究学会誌(2014年度)掲載編数
資料3:平成26年度 大規模災害支援事業報告
資料4:大規模災害支援事業継続実施に伴う支援金ご寄付のお願い
資料5:平成26年度会員総会出欠状況報告
資料6:業務連絡用メーリングリスト登録者一覧
資料7:一般社団法人日本看護研究学会入会申込理事会承認一覧
2014年・15年カレンダー
追加資料1:ガリレオ社「システム化による学会業務効率化とサービスレベルの向上について」
追加資料2:ガリレオ社学会業務委託契約書
追加資料3:正文社業務委託契約書
追加資料4:編集委員会追加資料
追加資料5:一般社団法人日本看護研究学会 第41回学術集会チラシ
平成26年度一般社団法人日本看護研究学会会員総会議事事項
議事に先立ち,黒田理事長より,一般社団法人日本看護研究学会定款第22条に基づき,過半数の理事の出席によって本理事会は成立することが確認され,議事が開始となった。 黒田理事長より,学会事務局・(株)ガリレオの業務内容について山田淳一氏より紹介してもらう旨の説明があった。その後,山田淳一氏より,学会業務情報化システム(Society Operations Leading Technology and Integrity: SOLTI)の説明があった(追加資料1)。 川口副理事長より,大きな文字で入力可能なWebデザインへの変更依頼とサーバーおよび学術集会管理について質問があった。データベースサーバーはNTTデータセンター,プロセスのサーバーは(株)ガリレオ管理下のサーバーにあると山田氏より回答があった。また,今回の学術集会には関与していないが,今後はアシストすることも可能であると回答があった。 さらに,渉外・広報担当の塩飽理事より,個人情報のセキュリティ対策,およびSOLTIによる個人情報編集に関するトラブルが頻発している原因について質問があった。山田氏からは,個人情報はSSLで暗号化しており,トラブルの原因については確認すると回答があった。 黒田理事長より,各理事に対し業務遂行に際しては,(株)ガリレオ・(株)正文社との契約内容を確認してもらいたいと説明があった(追加資料2・3)。
総務担当の中村副理事長より,資料1に基づき,会員数の動向および会費納入状況について報告があった。8月20日現在,6,285名,名誉会員12名,評議員161名(理事21名・監事2名),一般会員6,112名,2014年度新入会員数は341名である。会費納入率は77.36%であり,会費未納者は順次納入されるものと説明があった。
委員長・法橋理事より,資料に基づき,本学会誌の編集状況および原稿受付結果状況について報告があった。また,編集委員,電子投稿システムによる編集状況についても報告があった。6月10日より(株)杏林舎の管理・運営による電子投稿システム(ScholarOne)が稼働したが,7本の投稿にとどまっていること,(株)正文社による論文のWebサイトへの掲載は37巻1号まで終了していること,ScholarOneへの移行に伴う大きなトラブルはないと報告があった。ScholarOneの使用の実際と投稿規程において齟齬が生じている内容もあるが今後検討していきたいと説明があった。
委員長・祖父江理事より,前回理事会で決定した2名(藤野ユリ子氏,柳奈津子氏)から会計年度は4月1日より翌年3月31日までであるが奨学金の振込が会員総会後のため,実際は7ヶ月間の使用になり奨学会規程と異なる旨の連絡があったこと,1名からは本奨学金を所属機関の委任経理金として使用したい旨の連絡があったことの報告があり,来年1月の理事会までに検討したいと説明があった。
委員長・工藤理事より,平成26年度の学会賞の該当者はなく,奨励賞は3名(竹内陽子氏,永田明氏,今井多樹子氏)であると報告があり,黒田理事長から3名には会員総会終了後に表彰予定であると説明があった。
特になかった。
委員長・江守理事より,研究倫理審査申請書を広報担当・塩飽理事の支援のもと,Web上にアップしたこと,現時点では倫理審査申請はない旨の報告があった。
委員長・前田理事より,特別交流集会として23日に大阪大学の大橋一友氏を招き,「グローバル人材って何?─ 足もとのグローバル化を考える ─」というテーマで講演予定であると報告があった。 また,2013年度・2014年度のイヤーブックをWeb上に公開している旨の報告があった。
特になかった。
黒田理事長より,修学支援金は例年300万円程度の申請があるため,今年度も支援金の寄付を依頼すること,申請締切日の延長については審議事項とする旨の報告があった。
担当の塩飽理事より,イヤーブックへの学会ロゴの作成および掲載,貸借対照表の掲載,電子投稿システムの掲載,研究倫理審査申請書作成,大規模災害支援事業の更新,SOLTIへのリンク,医学書院のデータベースシステムへの会員によるアクセス方法・登録方法のリンクを作成する予定であると報告があった。
黒田理事長より,6月の総会にて日本看護系学会協議会が一般社団法人化することになり,12月15日の総会で決定する予定であること,川口副理事長が出席予定である旨の報告があった。
川口副理事長より,7月4日付で日本学術会議の健康・生活科学委員会看護学分科会が「ケアの時代を先導する若手研究者の育成」という提言を発表し,HPに掲載されていると報告があった。また日本学術会議の雑誌『学術の動向』の9月号に,「特集:実践を変革する高度実践看護師の発展を目指して」が掲載される予定であると報告があった。看護学分科会においては,高度実践看護師の提言書の検討のほか,ケアサイエンスについてのプロジェクトがある旨の報告があった。
第40回学術集会会長・中木氏(天理医療大学)より,学会開催に関する挨拶があった。
第41回学術集会会長・宮腰氏(広島大学)より,資料に基づき,次年度開催について説明があった。
日時・場所:平成27年8月22日(土)・23日(日)広島国際会議場
1)査読委員の新規委嘱
2)現査読委員の任期更新
委員長・法橋理事より,資料に基づき,査読委員の新規委嘱・現査読委員の任期更新に関して,査読委員の任期は,役員の任期(2期4年)に合わせると委員会規程で規定されているため,1期2年ごとに委嘱する方法で進めたいと提案があった。これに対し,異議なく承認された。
委員長・法橋理事より,論文へのDOI付与について資料に基づき,説明があった。DOIは論文のJ-STAGE登録によって無料で付与され,検索も容易になるため,1年後にはJ-STAGE登録に向けて進めたいと説明があり,登録費用に関する2社の相見積も併せて報告があった。現在の学会誌CDの製作・郵送に関する多額な費用をJ-STAGE登録の経費に使用することも可能であり,1年後には決定したいため,多くの意見をもらいたいと説明があった。
川口副理事長から,論文についてはIDとパスワードを使用して閲覧する形式がよい,論文だけが雑誌の役割ではないため,論文以外の規程の改正等については紙媒体の配布や学会員の学会HPの閲覧状況を把握するためのアクセスカウンターの設置,英文誌の発刊について検討してもらいたい旨の意見があった。
その他,J-STAGE登録費用や論文公開までの期間,学会誌の内容,学会員のメリット,CDの廃止の是非について意見交換がなされた。
その結果,費用面については,叶谷理事から,新たに学会誌の方針が決定していけば,会計としては可能であり,CDを廃止すれば十分に可能であると回答があった。論文公開までの期間については現在,多くの雑誌では論文としてアクセプトされれば早期に掲載される傾向があり,早期に公開されることに意味があるという意見があった。学会誌の内容については,論文以外にも学術集会関連記事や会報や議事録も掲載されるため,論文以外の内容についてもどのように発信していくかを検討する必要があると意見があった。また,学会員のメリットおよびCDの廃止については,研究発表や論文投稿が可能となり,学術の動向がわかることが学会員としてのメリットであり,CDを閲覧しない,あるいはできない
学会員もいることから廃止する方向でよいという意見があった。
委員長・法橋理事からは,論文以外の内容については紙媒体の製作,あるいはメールによる配信について検討する必要があると回答があり,英文誌の発刊については,編集委員や投稿規程の検討が必要であると考えていると回答があった。
黒田理事長より,CD廃止に対する反対意見はないため,J-STAGEへの登録や(株)ガリレオからのメール配信等の電子化を進める方向で編集委員会に検討してもらい,来年5月の社員総会までに準備を進めてほしいと説明があった。また,イヤーブックは開始されたが,英文誌についても今後,検討してほしいと話があった。渉外・広報担当・塩飽理事より,Web化を進めるためにはそのアナウンスが重要になるため,学会HPにアクセスカウンターを設置し,閲覧状況の分析を行う必要がある旨の意見があった。そこで,学会HPにアクセスカウンターの設置,将来構想検討委員会でのWebへのアクセスを促進する方法の検討,(株)ガリレオから会員への案内メールの配信,国際推進委員会での学会HPの英文化を検討することが決定し,異議なく承認された。
委員長・前田理事より,国際推進委員として,東京医科大学の成瀬和子氏,広島大学大学院の高瀬美由紀氏の2名を推薦したい旨の説明があった。これに対し,異議なく承認された。
黒田理事長より,現在学会HPで大規模災害支援事業の修学支援金の申請を募集しているが,石巻赤十字看護専門学校長より8月末の締切を9月末に延長してほしいと要望があったこと,本事業は今年度で終了予定であること,40件程度の申請予定である旨の説明があった。9月末への締切日延長については,異議なく承認された。 大規模災害支援事業委員会規程の第7条(事務局)について,旧事務局が記載されているため,新事務局へ修正する旨の説明があった。
黒田理事長より,入会申込者94名の入会について承認いただきたいと説明があり,これに対しては異議なく,承認された。今後は,Web上で承認できるようにすると説明があった。
宮腰氏より,今後,南海トラフ地震や東京直下型地震,富士山大噴火等の自然災害が生じた場合,大規模災害支援事業の実施に不安があると意見があった。これに対し,叶谷理事から東日本大震災だけが事業の対象ではなく今後も災害が発生すれば本委員会は発動されること,公認会計士から寄付された金額をプールしてはいけないと指導を受けた旨の説明があり,今後検討していくと回答があった。 最後に,黒田理事長より,会員総会当日には書類一式を持参してもらい,契約書類の取り扱いについて注意をお願いしたいと説明があり,議事を終了した。
日時・場所:平成26年度11月1日(土)
北里大学白金キャンパス本館2階大会議室
常任理事会11:00~12:00,理事会13:00~16:00
日 時 | 平成26年8月23日(土)13:00~13:50 |
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会 場 | 奈良県文化会館1階 国際ホール(第1会場) |
配布資料 | 平成26年度一般社団法人日本看護研究学会会員総会冊子資料(1頁~83頁) |
4.会員の10分の1以上の出席(委任状含む)
会員総数 6,273名 8/20現在
出席回答 108名 8/20現在
欠席委任状 1,395名 8/20現在
当日出席者 82名,会員の10分の1以上の出席(欠席委任状含む)があり会員総会が成立することが確認された。
河野 あゆみ 評議員
野崎 真奈美 評議員
定款第7章 会員総会 第29条(会員総会)
3.議長は,その年度の学術集会長が当たる。
第40回学術集会 中木 高夫会長
理事長挨拶 黒田 裕子理事長
5月18日の社員総会を踏まえて本日の報告が行われることが述べられた。また,昨年度より学会雑誌がCD化したこと,同じく昨年度より過去の学会雑誌掲載論文を対象にしたイヤーブックが発行されており,希望があった論文が英語でホームページ上に公開されていること,今期半数の新評議員が任命されたこと,などについて報告があった。
中村 惠子副理事長より,8月20日現在,会員6,285名,名誉会員12名,評議員161名(理事23名,監事2名),平成26年度新入会員341名,平成26年度退会希望者27名であると報告があった。なお,20数%は会費未納であるとの報告があった。
中村 惠子副理事長より,資料2ページについて事業報告があった。
1)会計報告
鈴木 みずえ会計理事より,資料3~32ページについて報告があった。印刷製本費について,学会雑誌のCD化に伴い減額しているものの,有料会員は紙媒体で発行していたため1冊につき2万円を要したことなどの説明があった。
2)監査報告
松田 たみ子監事,道重 文子監事より,資料33~34ページについて,会計監査および監査報告があった。なお,合わせて未納分の年会費回収に尽力することを要することの報告があった。
他の報告と重複があるため割愛された。
黒田 裕子理事長より,資料77~83ページについて報告があった。
黒田 裕子理事長より,定款の3箇所を修正したことの報告があった。定款第1章第2条「事務所を豊島区内に置く」と修正した(資料42ページ)。第5章第12条4)理事「22名以内」を「25名以内」に修正した(資料43ページ)。第7章第29条2「学会賞・奨励賞の承認」を削除した(資料46ページ)。
中村 惠子副理事長より,定款第32条第4項の規定に基づき,地方会施行細則を定めた(資料64ページ)ことの報告があった。
なお,上記については5月の社員総会で承認を得たことが報告された。
黒田 裕子理事長より,会員数の増大とIT化に伴い,平成26年7月より事務局業務を(株)ガリレオに委託,これに伴い事務局が豊島区巣鴨に移転したことの報告があった。これに関連して,会員番号の変更と会員管理情報システムを導入したことについて説明があった。
黒田 裕子理事長より,事業最終年度である4年目を迎え,最終的な募金・推薦への協力が依頼された。また,今回の支援金申請の期限を1ヶ月延長し,9月末とすると報告があった。
中村 惠子副理事長より,資料35ページについて報告があった。
鈴木 みずえ会計担当理事より,資料36~41ページについて報告があった。通信運搬費,消耗品費については,事務局移転に伴う費用が含まれていることが説明された。
祖父江 育子奨学会委員会委員長より,奨学金授与者について,藤野ユリ子氏,柳奈津子氏2名が推薦され,承認を得たことの報告があった。
祖父江 育子奨学会委員会委員長より,平成24年度奨学金奨励金授与者の方からの研究発表の延期願いについて,1名,承認を得たことの報告があった。
工藤 せい子学会賞・奨励賞委員会委員長より,下記3名が推薦され,承認を得たことの報告があった。
学会賞 該当者なし
奨励賞 竹内 陽子氏、永田 明氏、今井 多樹子氏
中木 高夫学術集会会長より事前参加登録者・当日参加者を合わせ,約1,300名の参加があったことの報告があった。
黒田 裕子理事長より,第41回学術集会は学術集会会長を宮腰 由紀子氏(広島大学)として開催するとの報告があった。
日本看護系学会協議会の活動について
川口 孝泰副理事長より,看護師の特定行為の対応について看護系学会協議会にて検討を進めていること,日本看護系学会協議会は法人化に向けた検討がなされており,来る12月15日にその方向性の確認がなされる予定であることも併せて報告があった。また,日本学術会議が日本看護系学会協議会と協働し,ケアサイエンスについての検討と高度実践看護師の議論を進めていること,7月4日に日本学術会議から若手研究者育成に関する報告書が提言されたことの報告があり,ネット上などで確認してほしいと申し入れがあった。さらに,9月には「学術の動向」に高度実践看護師の発展に関する特集記事が掲載されることの報告があった。
看護系学会等社会保険連合(看保連)の活動について
川口 孝泰副理事長より,介護報酬,診療報酬に関する現況と本学会の活動の報告があった。
地方会の活動について
黒田 裕子理事長より,地方会活動は従来通り行うことの報告があった。
報告事項1~16について,質問がなく承認された。
黒田 裕子理事長より,下記2名が推薦され,承認された。
大串 靖子氏
近田 敬子氏
黒田 裕子理事長より,第43回(平成29年度)学術集会会長として,愛知県立大学 山口 桂子氏が推薦され,承認された。
特になし
大串 靖子氏
近田 敬子氏
藤野 ユリ子氏
柳 奈津子氏
竹内 陽子氏
永田 明氏
今井 多樹子氏
宮腰 由紀子氏(広島大学)より,第41回学術集会について,平成27年8月22・23日に,広島国際会議場にて,「メインテーマ:日本から世界へ看護,発信!─ いのちと暮らしを支える和と輪と環と話 ─」を掲げて開催されることが宣言され,教育講演,特別交流集会などプログラムに関する説明がなされた。
日 時 | 平成26年11月1日(土)13:00~15:00 |
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場 所 | 北里大学 白金キャンパス 本館2階大会議室 |
出席者 | 黒田 裕子,中村 惠子,川口 孝泰,本田 彰子,鈴木 みずえ,祖父江 育子,工藤 せい子,小山 眞理子,石井 範子,青山 ヒフミ,中西 純子,村嶋 幸代,泊 祐子,江守 陽子,法橋 尚宏,前田 ひとみ,叶谷 由佳(以上,理事17名) 松田 たみ子,道重 文子(以上,監事2名) 宮腰 由紀子(第41回学術集会会長) |
欠席者 | 塩飽 仁,小西 恵美子,高田 早苗,川本 利恵子,岩本 幹子,荒木田 美香子(以上,理事6名) |
陪 席 | 海老根 潤,竹下 清日(ガリレオ社),福田 和明(北里大学・学会員) |
議 長 | 黒田 裕子 |
書 記 | 福田 和明 |
(順不同・敬称略)
1.会員動向
2.決算報告書(平成26年4月1日~9月30日)
3.編集委員会資料
4.web siteアクセス分析概要
5.第13回三保連合同シンポジウム資料
6.平成27年度介護報酬改定に関する要望書
7.大規模災害支援事業への支援金申請書と選考結果
8.一般社団法人及び一般財団法人に関する法律 第96条に基づく決議の省略について
9.重度障がい児と家族の生活世界を広げる支援事業(案)
10.年間カレンダー
11.平成27年度 評議員・役員選挙 日程(案)
12.第41回学術集会 演題登録支援業務 見積書
(13.なし)
14.入会申込理事会承認一覧
追加資料1:第3回理事会議事録
追加資料2:平成26年度会員総会議事録
追加資料3:国際活動推進委員会議事録並びに報告
追加資料4:一般社団法人日本看護研究学会 看保連ワーキング委員会
追加資料5:共同研究・共同利用拠点の設置に関する要望書
追加資料6:会員アンケート調査業務見積書
議事に先立ち,黒田理事長より,一般社団法人日本看護研究学会定款第22条に基づき,過半数の理事の出席によって本理事会は成立することが確認され,議事が開始となった。
庶務・中村副理事長より,資料1に基づき,会員数の動向および会費納入状況について報告があった。10月30日現在,6,334名,新入会392名,退会者38名,会費納入率は5,114名(81.38%)であると報告があった。
会計・鈴木理事より,資料2に基づき,9月30日現在の一般会計の流動資産・固定資産・負債・正味財産,奨学会,選挙事業積立金,災害支援について説明があった。
委員長・法橋理事より,資料に基づき,日本看護研究学会雑誌の旧編集委員会,および新編集委員会担当の編集作業の進捗状況について報告があった。また,学会誌のCDは次号より開封テープ付きに変更になること,電子投稿システムのメンテナンスの実施,ScholarOneによる投稿方法に関する特別交流集会を第41回学術集会時に開催すること,学会誌20周年誌と30周年記念誌のPDF化について報告があった。電子投稿システムの杏林舎と会員管理のガリレオ社間での会員情報更新の同期が困難な現状にあることついて説明があり,今後の検討課題となる旨の報告があった。
委員長・祖父江理事より,平成27年度の奨学会募集公告を学会HPに掲載し,学会員にメール配信したこと,学会誌37巻4号で通知予定である旨の報告があった。
委員長・工藤理事より,平成26年度の学会賞・奨励賞決定のためのスケジュールを検討し,対象論文を検討し,次回理事会にて審議を諮る予定であると報告があった。また,学会賞・奨励賞の記念品については,名誉会員の記念品とともに将来構想検討委員会で検討いただきたい旨の説明があった。
中村副理事長より,会員サービスのニーズに応じた情報提供方法,国際化への対応,会員の利点,情報提供しやすい仕組みづくりを検討した旨の報告があった。会員サービスについて会員のニーズ調査を実施の予定。また,Web投稿に伴い,投稿数が減少しているため,投稿方法の解説動画を作成し学会HPへの掲載や地方会での公開等を検討中であると報告があった。 黒田理事長より,会員ニーズ調査については次年度予算に組み込む方針であると補足説明があった。名誉会員および学会賞・奨励賞の記念品について委員会で検討をお願いしたいと説明があった。
委員長・江守理事より,研究倫理審査委員会を設置したが申請はなかったこと,第41回学術集会で発表倫理に関する基本的な内容の周知を目的とした交流集会(二重投稿の判断基準,学会誌側の対応など)を開催予定であると報告があった。
委員長・前田理事より,第40回学術集会で交流集会を開催し,第41回学術集会でも交流集会を開催予定であること,学会HPの英語版については検討していく予定であると報告があった。
泊理事より,資料5に基づき,9月9日に開催された三保連合同シンポジウムにおける議論,平成27年度介護報酬改定に関する要望について報告があった。
黒田理事長より,審議事項で説明すると報告があった。
担当・塩飽理事が欠席のため,代理で黒田理事長から資料に基づき,学会web siteのアクセス状況の分析概要について報告があった。
川口副理事長より,12月に会議開催予定のため,結果についてはメール配信したい旨の報告があった。
川口副理事長より,看護系の正会員が片田範子氏と太田喜久子氏の2名になったこと,学術会議は日本看護系学会協議会,日本看護系大学協議会と連携して活動していく方向であると報告があった。
第41回学術集会会長・宮腰氏より,学術集会の準備状況について報告があった。また,当日の参加費と総会開催日について確認があった。 法橋理事より,学術集会HPの開設時期について質問があり,宮腰氏より間もなく開設できると回答があった。
その他の報告事項はなかった。
黒田理事長より,平成23年度より開始された,東日本大震災による被災学生に対する支援事業は今年度で終了したいこと,今年度は49名合計300万円の支援案を作成したこと,現在の寄付金額(54万円)と第40回学術集会会長の中木氏より約350万円の黒字のうち250万円を支援金にまわしたいという意向について説明があった。 道重監事より,昨年度の応募者は1つの学校に集中していたが今年度の応募状況について質問があった。黒田理事長からは石巻赤十字看護専門学校長の働きかけにより陸前高田周辺居住者からの応募が多かった現状,今年度も同校からの問い合わせを受けて中木氏の推薦を受けた経緯があると回答があった。 今年度の支援金給付案については,第40回学術集会会計の決算終了後,金額を検討したい旨の説明があった。また,現行の規程では対象が「被災者」となっており,大規模災害支援事業委員会で検討する予定であると説明があった。 以上,今年度の大規模災害支援事業の支援金給付案については異議なく,承認された。
黒田理事長より,本法人は社会貢献する必要があるため,大規模災害支援事業の継続をしたい旨の説明があり,これについては異議なく,承認された。なお,支援事業の規程については大規模災害支援事業委員会で検討し,次回理事会で審議に諮りたい旨の説明があった。
黒田理事長より,資料に基づき,「メール等による書面理事会」は法律上の理事会とは認められないことを受けて,弁護士に相談した結果,定款の修正は社員総会の審議が必要でありメール審議の開催ができないことになるため,「決議の省略」を定款に盛り込まない案について紹介された旨の説明があった。 ガリレオ社の海老根氏より,法人法上,現在メールで行われている書面理事会は法律上の理事会とは認められないため,登記等の手続き時には証拠として提出できないこと,メール審議を法律上の理事会として認めるならば定款にその旨の条文を設ける必要があると説明があった。 中村副理事長より,第96条に基づき,「決議の省略」については定款に定める方向で進めた方がよいと意見があり,現在議事録に全理事の記名・押印をする手続きを理事長および監事の記名・押印のみにする方法への変更と併せて,社員総会で審議すればよいのではないかと提案があった。 以上,メール審議が正式な理事会として認められるために「決議の省略」を設け,議事録の記名・押印手続きの変更に関して,定款の修正案を来年の社員総会に提案することについて,異議なく承認された。なお,修正案については弁護士と相談し,将来構想検討委員会で検討したいと説明があった。
診療報酬・介護報酬改定に向けてのプロジェクトの計画 (資料9,追加資料4)
渉外・泊理事より,診療報酬・介護報酬改定に向けてのプロジェクトの計画として,「重度障がい児と家族の生活世界を広げる支援事業案」について説明があり,予算として平成26年度に10万円を設定しているが削除してほしいと説明があった。
叶谷理事より,高齢者関連の要望が多い状況があるため,「超高齢社会に対応できる効果的な看護技術の明確化及び診療報酬・介護報酬申請を目指した調査」を計画し,調査については施設を問わず,現場で従事する会員対象と研究者である会員対象の2部構成での実施を予定していること,介護報酬改定に向けた要望を出すためのスケジュールについて説明があった。
村嶋理事より,保助看法の改正に伴い,看護師の特定医行為に関する研修制度が来年10月1日より開始されるが研修修了生の医行為実施時の報酬の確保についても視野に入れて取り組んでほしいと意見があった。叶谷理事からは意見をふまえてプロジェクトメンバーと検討していきたいと説明があった。
川口副理事長より,本事業の位置づけはどうなるかと質問があった。黒田理事長より,将来構想検討委員会の下のワーキンググループと位置づけられると回答があった。
2つのプロジェクト事業および介護報酬改定に向けた調査の費用(追加資料6)については,異議なく承認された。
委員長・法橋理事より,学界の趨勢やCDの活用状況,費用を考慮して,第38巻1号より学会誌のCDを廃止したい旨の説明があった。さらに,J-STAGEへの登録とDOI付与の必要性,正文社による論文1本当たり8,000円の見積りについて説明があり,J-STAGEへの一括登載を認めてもらいたいと説明があった。 道重監事より,CD廃止を行った場合,会員のメリットについて質問があり,黒田理事長からは会員のニーズ調査を行う予定であると説明があった。村嶋理事より,看護科学学会からはメール配信されるが,会員アドレスを登録していればメール配信されることもメリットになると意見があった。法橋理事からは論文にDOIが付与されれば,研究者にとって論文検索の観点からもメリットであると回答があった。 以上,意見交換の後,CD廃止することについては賛成過半数で承認され,黒田理事長より法橋理事に学会HPにCD廃止について会員への告知を編集委員長名で時機を見て掲載するよう依頼がなされた。さらに,J-STAGE登載とDOI付与については,異議なく承認された。
委員長・法橋理事より,英文投稿者の増加の動きもあるため,和英混載誌化,および査読委員の委嘱については審議事項ではなく,報告事項として説明があった。
委員長・法橋理事より,投稿数が減少している状況があるため,ScholarOneの操作動画の作成と公開を進めていくことについては審議事項ではなく,報告事項として説明があった。 黒田理事長より,編集委員会では他の案件に費用を要するため,動画作成方法等については塩飽理事と慎重に進めてもらい,次年度予算にまわしてもらいたいと説明があった。
庶務・中村副理事長より,平成27年度は評議員・役員選挙を予定しており,定款11条に基づいた評議員選出規程,定款13条に基づいた理事・監事選出規程をもとに作成した日程案について説明があった。詳細な日程については,次回理事会で審議を諮りたいと説明があった。 次回理事会は平成27年2月22日(日),社員総会は5月17日(日),社員総会に向けた理事会を5月9日(土)に開催することで決定した。
第44回(平成30年度)の学術集会長について,前田理事の推薦があり,検討してもらうこととなった。
黒田理事長より,資料に基づき説明があり,入会申込について承認された。
中村副理事長より,札幌市立大学として「共同利用・共同研究利用拠点(全国5拠点)」の整備推進事業への申請を向けて,文科省より学会等からの要望書を提出するよう指導を受けた経緯があり,本会に要望書の提出を依頼した旨の説明があった。また,本事業は公立大学・私立大学を対象とした事業であり,3年間で1億円程度の資金であること,学会に負債が生じることはないこと,設置が認められれば会員は共同研究に応募できるとメリットについて説明があった。 川口副理事長より,学会として要望書を出した場合,具体的な支援を出す必要があるかと質問があったが,中村副理事長からは学会に具体的な支援をする義務はなく,広範囲な研究に賛同を示してもらうだけでよいと回答があった。 本学会が共同利用・共同研究拠点設置について要望書を提出することについて,異議なく承認された。
第41回学術集会会長・宮腰氏より,演題登録支援業務の予算について本会会計より支出してもらいたいと説明があった。
黒田理事長より,本案件は学術集会に関するもののため,会計担当理事に相談してもらいたいと説明があった。叶谷理事より,本来であれば学術集会会計より事前に会計担当に連絡してもらうが,学術集会参加費について意見をもらいたいと説明があり,事前登録は11,000円でよいのではないかと意見があった。
以上,第41回学術集会の参加費については,会計担当理事が検討後,決定していくことで異議なく,承認された。
日 時 | 平成27年2月22日(日) 常任理事会 11:00~12:00 理 事 会 13:00~16:00 |
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場 所 | 東京八重洲ホール 511会議室(東京都中央区) |