日本看護研究学会主催から会員の皆様に向けて情報を発信しております。
一般社団法人
日本看護研究学会第46回学術集会
会長 城丸 瑞恵
(北海道公立大学法人札幌医科大学保健医療学部看護学科)
謹啓 時下ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
このたび,約50年の歴史ある一般法人 日本看護研究学会の第46回学術集会の会長を拝命し,大変光栄に存じます。会員の皆様には心より感謝申し上げます。
第46回学術集会は,2020年8月27日(木)・28日(金)の2日間にわたり札幌コンベンションセンターにおいて開催させていただきます。北海道開催は石垣靖子学術集会長のもとで行われました第31回以来,2回目となります。会員の皆様をはじめ,多くの方々にご参加を賜りたく,お願いとご挨拶をさせていただきます。
第46回大会のテーマは「当事者とともに創る看護の知」としました。看護をとりまく状況をみると医療技術の進歩や少子化・超高齢社会など,新たな現象が急激に生じています。また看護系大学の増加や高い専門性と優れた看護実践能力をもつ高度実践看護師の育成など質的量的な拡充が求められています。このような状況の中で,あらためて看護の役割について考えてみました。看護は看護をする対象の存在があって成り立ちます。当事者である患者・家族の体験を理解すること,看護職への患者の期待を察知すること,患者に寄り添いともに考えることなどは,看護の基本だと考えます。また,患者・家族の声に真摯に向き合う中で実践的な看護の知が創られると考えます。当事者である患者・家族の声に耳を傾け,ともに考え行動することで創られる看護の知の現状と展望について,皆様と考え共有したいと思い学術集会のテーマにしました。
学術集会のプログラムでは,特別講演に日本学術会議副会長 三成美保氏から「教育研究におけるジェンダー主流化と日本学術会議の取り組み─日本看護研究学会のさらなる発展を期して」と題してご講演をいただきます。ジェンダー学の専門家として,また日本学術会議の副会長のお立場から看護実践者・看護研究者・本学会に対する展望についてご講演してくださいます。また,教育講演1では北海道医療大学教授 向谷地生良氏から「当事者の専門知に学ぶ」をテーマにご講演をいただきます。この講演を通して当事者から学ぶ必要性・重要性について理解を深める機会になると考えています。教育講演2では北海道大学教授 湯浅万紀子氏に「思い出を未来へと紡ぐ博物館─博物館体験の長期記憶の語りから探る博物館の意味─」をテーマに,「博物館」をキーワードにした研究内容についてご紹介いただき,研究の多様性と共通性の理解が深まるとともに看護の知を創造する上での多くの示唆をいただけると思います。
シンポジウム1では「がんとともに生きる当事者が望む暮らしを支える」をテーマに竹生礼子氏(北海道医療大学),下倉賢士氏(ホームケアクリニック札幌),大島寿美子氏(北星学園大学),シンポジウム2では「『自分らしく生きぬく』を支える─あなたの願いと意思をかなえるために─」をテーマに松田哲子氏(旭川赤十字病院),前野宏氏(札幌南徳洲会病院),スーディ神㟢和代氏(医療創生大学),シンポジウム3では「若年認知症の当事者の思いを紡ぎ,共に考える支援─家族会や介護事業所の実践,そして家族の経験をとおして─」をテーマに平野憲子氏(NPO法人北海道若年認知症の人と家族の会),岡田京子氏(認知症対応型デイサービスいろどり)に講師をお願いして研究者・実践者の立場からご講演いただきます。また各シンポジウムでは,がんや若年性認知症とともに生きる当事者・ご家族の方をシンポジストにお招きして,当事者・ご家族の方々と看護の知をどのように創るのか,意見交換が行われる予定です。この他,“看護の知を創る”ための研究方法に関して,研究方法セミナー1は「当事者研究のためのミックスメソッド入門」を髙木廣文氏(天使大学),研究方法セミナー2は「当事者の語りをつむぐ─ナラティヴ分析への誘い─」を宮坂道夫氏(新潟大学大学院),研究方法セミナー3は「統計手法の基本から質問紙調査の実際まで」を樋之津史郎氏(札幌医科大学)に講師をお願いしております。各研究方法のご専門の方々から具体的で実践的な研究の考え方・手法についてお話をしていただく予定で,会員の皆様の研究活動のご参考になると考えています。その他に,一般の方々が参加して楽しんでいただける市民公開講を企画しております。
会員の皆様には,日ごろの研究成果の発表の場にしていただければ幸いです。また,看護について考え発展させるための機会になることを願っております。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
敬白
日 時 | 2019年5月19日(日) 10:30~12:10 |
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会 場 | 秋葉原コンベンションホール5F 5A2会議室 |
出 席 |
宮腰由紀子,安藤詳子,深井喜代子,阿部幸恵,石川ふみよ,岡美智代,岡田由香,神田清子,工藤せい子,工藤美子,国府浩子, 佐藤洋子,鈴木みずえ,高見沢恵美子,山口桂子,山勢博彰,吉沢豊予子,良村貞子,渡邉順子(以上,理事19名) 泊祐子(第45回学術集会会長),城丸瑞恵(第46回学術集会会長) |
欠 席 | 宇佐美しおり,祖父江育子,任和子,吉田澄恵,西田真寿美 |
陪 席 | 竹下清日,海老根潤 |
議事進行 | 理事長 宮腰由紀子 |
書 記 | 鈴木みずえ |
番号なし:平成30年度第4回理事会議事録(案)
日本看護研究学会 2019年度定時社員総会(資料)
日本看護研究学会 2019年度定時社員総会 追加資料
日本看護研究学会 2019年度定時社員総会 P66 差し替え
前回理事会にて検討した2022年以降の学術集会について,第48回(2022年):四国 中西純子氏,第49回(2023年):関東 叶谷由佳氏を学術集会会長とすることで,社員総会に諮ることが報告された。また,名誉会員として,中木高夫氏を社員総会にて推薦することも併せて報告された。
深井喜代子副理事長より,資料に基づき説明された。
委員長 高見沢恵美子理事より,資料に基づき説明され,COIの記載については検討中であることが報告された。
委員長 神田清子理事より資料に基づき説明された。前回理事会にて承認された奨学会奨学金授与者について,本日,総会で報告する。資料3は本人に対する通知文書であるが,分析方法について明文化して研究を進めてもらいたい旨も含めて本人に通知することが報告された。
委員長 工藤せい子理事より,学会賞1名,奨励賞5名の推薦に関して,すでに前回の理事会で承認されたが,本日の社員総会で審議となることが報告された。
委員長 宮腰由紀子理事長から報告された。現在,ニューズレターの発行の準備を進めている。
地方会,学術集会の参加者の増加に関して今後,検討する予定である。
委員長 吉沢豊予子理事より,前回理事会報告より変更なく,外国人の保健医療福祉や看護における国際協働の在り方に関する調査,英語による発信など継続検討していることが報告された。
委員長 山勢博彰理事より報告された。第45回学術集会委員会企画として研究倫理についての講演を企画している。研究倫理審査に関して,本年度は1件も申請がないことが報告された。
委員長 山口桂子理事から,大規模災害支援事業が開始された2011年から現在まで8年間の実績が報告された。
宮腰由紀子理事長より,前回理事会にて報告のあったホームページリニューアルが完了したことが報告された。
宮腰由紀子理事長から説明された。会費改定について議論があったが,本年度の活動では会費は値上げしない予定である。委員会活動が活発化すると費用が必要となることが予測されるため,今後,再検討される予定であることが報告された。
共通の課題での取り組みに費用の分担などが課題であること,ガイドラインの作成,災害やAPNやJANAなど共通して取り組む予定のものがあることが説明された。
安藤詳子副理事長から,看護分科会としてもマスタープラン 2020案について検討していることなどが報告された。
山口桂子理事から資料5を用いて,役員の変更,2019年事業計画などが報告された。
泊祐子学術集会会長から資料14を用いて説明され,419題の演題が発表されることが報告された。
学術集会前日の研究セミナーについては資料6を用いて説明された。
城丸瑞恵学術集会会長から資料7を用いて報告された。
任会計担当理事が欠席のために2018年度の決算報告に関して,事務局 海老根氏(ガリレオ社)から資料8,9を用いて報告され,会費納入率93.13%,ホームページのリニューアル費用,委託費の増加など説明があり,承認された。
渡邉順子監事より監査報告が2019年度定時社員総会報告書p.56を用いて,説明された。今後の会員動向や学術集会の参加数などを鑑みて,危機感をもって,具体的な事業計画とともにその遂行,予算執行が必要であることが指摘された。
宮腰由紀子理事長から監査結果を踏まえて本学会の在り方について,さらに各委員会および将来構想委員会などで検討・強化する必要性が述べられた。
2019年度の予算案に関して,事務局 竹下氏(ガリレオ社)から資料10を用いて予算案の内容,減価償却などが終了しゼロになっていることなどが説明され,承認された。
委員長 山口桂子理事から資料11を用いて,2018年度に助成された対象者に対しても損害が増大であることから,継続支援が提案され,承認された。
委員長 高見沢恵美子理事から資料12を用いて説明された。学会誌投稿論文の採否結果に対する異議申し立てに対して,編集委員会としては5月8日付で回答済であるため,これをもって最終対応とすることが確認された。
社員総会の議事について確認を行った。
資料13の入会申込者について確認,承認された。
日 時 | 2019年5月19日(日) 13:30~15:30 |
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会 場 | 秋葉原コンベンションホール 5F カンファレンスフロア 5B会場 |
社員(評議員)148名のうち,出席65名,欠席委任状81名,合計146名で,定款第27条の評議員の過半数(74名)以上の出席により,本会は成立することが確認された。
議 長:宮腰由紀子理事長
書記の任命:会議開始に伴い,理事長から推薦された書記が拍手で認められた。
書 記:市村久美子(秀明大学),岡田由香(日本福祉大学)
社員総会資料に沿って,2019年4月1日現在,会員総数5,887名(名誉会員16名・評議員148名・一般会員5,723名)であること,2018年度新入会員数449名,退会者数606名,2019年度新入会員数77名であること,2018年度会費納入率が93.1%であったことが報告された。また,会員数の推移は,資料p.3に記載のとおりである。
日程は2019年8月20~21日に大阪国際会議場で開催予定であり,419題の演題が発表されること,また学術集会前日の研究セミナー開催について報告された。
日程は2020年8月27~28日に札幌コンベンションセンターで開催予定である旨,報告された。
北海道 (樋之津敦子評議員) 資料p.6-11
東海 (山口桂子理事) 資料p.12-16
近畿・北陸 (上野栄一評議員) 資料p.17-21
中国・四国 (岩佐幸恵評議員) 資料p.22-25
九州・沖縄 (楠葉洋子評議員) 資料p.26-29
社員総会資料に沿って,2018年度の事業報告があり,拍手により賛成多数で承認された。
社員総会資料に沿って,一般会計・特別会計決算報告について説明され,拍手により賛成多数で承認された。
社員総会資料に沿って,2018年度の会計監査報告がされ,いずれも適正であることを認める旨報告された。今後の課題として本学会の資産をどのように活用していくか,本学会の活性化に向け具体的な施策,特徴ある活動を明確化し,具体的な事業計画とその遂行が引き続き課題であることが説明された。
また,資料p.57の税理士の会計調査報告書について代読された。
拍手により賛成多数で承認された。
学会賞・奨励賞規程第4条に則り,下記の学会賞候補1名,奨励賞論文候補5編を選考し,3月の理事会で推薦することの承認を得た旨説明された。
学会賞:菊地沙織氏
奨励賞論文:
「介護老人保健施設の看護職者がターミナルケアを実践する上での困難さとその構造」
「閉じこもり傾向にある地域在住高齢者への心理ケアに関する研究 ─懐メロを用いた回想法による介入の評価─」
「小児がん経験者が病気を持つ自分と向き合うプロセス ─思春期から成人期にかけて病気を自身の生活と心理面に引き受けていくことに着目して─」
「臨床経験10年以上の看護職者の針刺し反復に影響する要因 ─パーソンアプローチの観点から─」
「終末期がん患者の看護における看護師の倫理的ジレンマ尺度の開発 ─信頼性・妥当性の検証─」
上記の推薦について,拍手により賛成多数で承認された。
2019年度事業計画にある評議員・役員選挙の遂行に伴う選挙管理委員会委員として,村井文江氏,小長谷百絵氏,北川公子氏の3名が推薦され,拍手により賛成多数で承認された。
名誉会員推薦に関する内規に則り,中木高夫氏を名誉会員として理事会より推薦され,拍手により賛成多数で承認された。
将来構想検討委員会の中に広報を担当する広報委員会を立ち上げ,ニュースレターを紙上発行するための準備を進め,第1号を会員に郵送予定であること,委員は総務担当副理事長,塩飽仁総務協力員が兼任し,ホームページの管理とニュースレターの発行を管理する旨説明された。
拍手により賛成多数で広報委員会の設置が承認された。
理事会報告:
1.2019年度事業案について(深井喜代子副理事長) 資料p.59-60
社員総会資料に基づいて報告された。
2.2019年度予算案について(任和子理事) 資料p.61-67,別紙p.66差替え資料
社員総会資料に沿って,2019年度予算案の内容が報告された。減価償却などが終了し,ゼロになっていることなどが説明された。
3.奨学会研究費授与について(神田清子理事) 資料p.68
2019年度の奨学会奨学金授与者の選考を行い,候補者1名 北尾良太氏を理事会に推薦し,承認を得た旨が報告された。
4.第48回(2022年)・第49回(2023年)学術集会会長推薦について(宮腰由紀子理事長)
第48回(2022年)学術集会会長に中西純子理事(愛媛県立医療技術大学), 第49回(2023年)学術集会会長に叶谷由佳理事(横浜市立大学)が推薦され,理事会で承認された旨が報告された。8月の会員総会で審議となる。
5.その他
なし
以上