学会からのお知らせ

日本看護研究学会主催から会員の皆様に向けて情報を発信しております。

第105号 (平成29年6月20日発行)

一般社団法人日本看護研究学会 平成29年度第1回 理事会 議事録

日 時 平成29年4月23日(日)13:00~16:20
会 場 アットビジネスセンター東京駅 406号室
出 席 川口孝泰,本田彰子,宮腰由紀子,岩本幹子,石井範子,荒木田美香子,青山ヒフミ,法橋尚宏,中西純子,前田ひとみ,山口桂子,塩飽仁,佐藤政枝,村嶋幸代,良村貞子,吉沢豊予子,吉田澄恵,安藤詳子,任和子,山勢博彰(以上,常任理事・理事20名),松田たみ子,渡邉順子(監事2名)
欠 席 神田清子,宇佐美しおり
陪 席 竹下清日,海老根潤(ガリレオ社)
議事進行 理事長 川口孝泰
書記 佐藤政枝

(順不同・敬称略)

配布資料

1.会員動向報告
2.平成28年度 決算報告書
3.編集委員会資料
4.将来構想委員会資料 2017年度改革プランの提案
5.平成28年度 看護系学会等社会保険連合研究助成 研究報告要旨
6.日本看護系学会等社会保険連合 要望書
7.地方会の活動について
8.奨学会委員会資料
9.Movable Type バージョンアップおよびサーバ移転 見積書
10.平成28年度 事業報告
11.平成29年度 事業案
12.平成29年度 予算案
13.第44回・第45回学術集会開催日程について
14.学術集会一覧
15.入会申込理事会承認一覧(回収資料)
番号なし 平成28年度 第5回理事会議事録(案)
番号なし 第43回学術集会プログラム
番号なし 学会賞・奨励賞委員会資料

理事長挨拶

川口理事長より,挨拶があり,議事が開始となった。

1.報告事項

1)会員数の動向(資料1)
総務担当・本田副理事長より,資料に基づき,会員数の動向および会費納入状況について報告があった。2017年4月22日現在の会員総数は6,242名(内訳:名誉会員15名,評議員165名,一般会員6,062名)であり,2017年度の新入会員数は134名,入会待機者は104名,2017年度の会費納入率は42.3%,さらに,会費未納者は2016年度が520名,2016年度末での会費2年分(2015・2016年度分)未納による退会者が292名であることが報告された。
2)平成28年度決算報告について(資料2)
会計担当・岩本理事より,資料に基づき,今年度の決算報告が,一般会計,奨学会特別会計,選挙事業積立金特別会計,第42回学術集会特別会計,災害支援金特別会計,第43回学術集会特別会計に分けてそれぞれ行われた。
3)委員会報告
 (1) 編集委員会(資料3)
委員長・法橋理事より,資料に基づき,進捗状況として39巻4号まで発行済み,39巻5号は5月2日に発行予定,40巻1号は校正済みの状態であり,入稿済みの40巻2号から通常のスケジュールに戻る見込みであること,また,40巻4号からオンラインファーストとなる予定であることが報告された。2016年度の投稿論文数86本のうち,約半数の採否が決定しており,最近の査読の進行状況として4~6ヶ月程度で結論が出ているとの説明があった。さらに,小児看護学を担当する委員1名から3月末での辞退の申し出があったが,現行メンバーでの役割分担が可能であり,委員の補充は行わないことが報告された。
 (2) 奨学会委員会(資料8)
委員長・石井理事より,奨学会規程の改訂案について,後ほど審議をお願いしたいとの報告があった。
 (3) 学会賞・奨励賞委員会(資料番号なし)
委員長・荒木田理事より,資料に基づき,学会Webページに掲載されている学会賞・奨励賞に関する規程細則について,新旧の内容が混在しているため,改正前の古い記載を削除し,不足する部分は現行の内容に差し替えることが報告された。また,前回理事会にて討議された各賞の位置づけについては,学会としての今後のあるべき姿も踏まえ,理事長とも相談しつつ検討を進めることが補足説明された。
 (4) 将来構想検討委員会(資料4)
委員長・川口理事長より,資料に基づき,今年度より2ヶ年計画で取り組むべき改革プランの概要が提案された。今年度は全会員のメールアドレスを把握して通信情報技術を活用した会員サービスの向上に繋げること,さらに次年度には,学会事務の業務委託に関する再検討,委員会の所掌事項の見直しと組織再編,地方会および選挙区割りの見直しが提示された。また,新たな社会貢献事業について,各委員会から斬新な提案を募集したいことが説明された。
 (5) 研究倫理委員会(資料なし)
委員長・青山理事より,研究倫理審査細則の制定に向けて,既に審査実績のある看護系学会から資料を収集し,本学会の研究倫理審査委員会規程と照合するプロセスにおいて,先ずは規程の見直しが必要であることが明らかとなったことが報告された。引き続き,前回の改定以降に公表された研究倫理関連の指針およびガイドラインとの整合性を図りつつ,規程の改定案および細則案を作成することが説明された。
 (6) 国際活動推進委員会(資料なし)
委員長・前田理事より,平成28年度のイヤーブックの投稿数は1編のみであり,年々減少傾向にあることが報告された。
 (7)大規模災害支援事業委員会(資料9)
委員長・中西理事より,前回理事会(2月)にて承認された支援事業の対象24件のうち,20件に対して送金が完了したこと,残りの4件については振込先の確認等の事務上の手続きを経た後に,送金予定であることが報告された。
 (8) 渉外・広報(ホームページ)(資料なし)
担当・塩飽理事より,学会Webページの更新作業が行われていること,またWebページで使用しているソフトウェアの販売元からのサポート終了に伴い,改訂作業とサーバの移転を検討しており,本理事会で審議となることが報告された。
 (9) 看保連ワーキング(資料5,6)
担当・山口理事より,資料に基づき,4月25日(火)開催の看護系学会等社会保険連合総会にて報告予定の平成28年度研究助成成果報告要旨が示された。さらに,平成29年度研究助成にも継続課題が採択され,泊祐子先生を中心に進められる旨が報告された。また,関係団体(日本重症心身障害学会,日本家族看護学会)との連名にて本学会から提出した平成30年度診療報酬・介護報酬同時改定に向けた要望書リストにも上記の研究成果が含められていることが報告された。今後,正式な要望書は6月に厚労省に提出されることが補足説明された。
4)関連会議
 (1) 日本看護系学会協議会(資料なし)
担当・川口理事長より,去る3月26日(日)午前に聖路加国際大学にて,公開シンポジウム「分野別質保証のための教育課程編成上の参照基準」(日本学術会議看護分科会主催,JANA・JANPU共催)が,同日午後より討論会「安全保障と学術の問題に看護はどう取り組むか」(JANA主催,日本学術会議看護分科会・JANPU共催)が開催されたことが報告された。日本学術会議の関連事項としては,「学術の動向」6月号に看護分科会の活動が特集されることが報告された。
担当・中西理事より,JANA加盟44学会のうち19学会が参加し,去る3月25日(土)に災害看護連携会議の第2回会議が開催されたことが報告された。現在,各学会の取り組みを把握するための調査票の検討がなされており,今年度中に調査を実施して結果を集約する予定であることが報告された。
 (2) 看護系学会等社会保険連合
担当・山口理事より,上記,看保連ワーキングの内容とともに報告された。
 (3) 日本学術会議
担当・川口理事長より,上記,日本看護系学会協議会の内容とともに報告された。
5)第43回学術集会について(資料番号なし)
 第43回学術集会長・山口理事より,一般演題は322題,交流集会は10件の応募があり,ポスター発表の希望が全体の8割程度と多いことから,一部,口演への変更依頼をし,最終的に15群(75演題)程度となることが報告された。その他,ランチョンセミナーは1日1題,総会は表彰を含めた60分の枠で予定されており,2日目午前の記念講演では,地域の特色を活かし徳川美術館の学芸部長さんにお話しいただくこと,午後のナーシングサイエンスカフェ,市民フォーラムは一般公開で開催されることが説明された。
6)地方会について(資料7)
 各担当理事より,資料に基づき,各地方会の活動として平成28年度の事業報告と決算,平成29年度の事業案と予算案がそれぞれ報告された。

2.審議事項

1)学会誌の発行形式について(資料3)
編集委員長・法橋理事より,資料に基づき,5つの提案がなされ以下の審議を経てすべて承認された。
 (1) オンラインファーストの実現について
40巻1号から,原則としてオンラインファーストの扱いとし,完成した論文から随時J-Stageにて公開する(編集委員長の校了段階で先行登録の予定)。号の扱いは残すが,ページ数は巻での通し番号とし3号もこれに含める。
なお,学術集会で販売する抄録集については,3号とは別物であり1ページより順に番号をふる。また,抄録集は会員には配布されないことから,学術集会の開催時期にあわせて,学会Webページに掲載し,学術集会Webページからリンクを貼る。
 (2) 学会Webページに掲載されている論文の扱いについて
現在,J-Stageと学会Webページに掲載されている論文を,今後はJ-Stage(DOIが付与されたPDFファイル)に一本化する。学会Webページには,J-Stageの当該論文へのリンクを貼り閲覧可能とする。学会Webページのアクセス分析では,論文検索が圧倒的に多いことから,J-Stageへの移行に関するわかりやすい案内をだすと同時に,しばらくは学会Webページの論文掲載も継続する。
 (3) 冊子体の学会誌(PDFファイル)の扱いについて
現在,PDF化された冊子体が学会Web上に掲載されている。新しい号が掲載されると古いものが削除される仕組みであり,現在は38巻2号以降が閲覧可能である。正文社には33巻1号からのデータがあるが,それ以前のものはない。全冊子を電子化する場合,スキャニング代として253,000円(3号を除く概算)が必要となる。これまで発行されたすべての冊子体を電子化してデータベースに残すことは,学会の資産として将来的な観点からも有意義であり,予算をかけて取り組むべき事業である。現在は,DOIを付与するための手段として,J-Stageを活用しているが,将来的には学会が独自のデータベースを持つことも検討する時期がくると考えられる。
3号を含めた学会誌(紙媒体)の電子化にかかる費用として,大凡のページ数で見積もった額は50万円程度となっているが,実際には大幅な増額(倍額)の可能性もある。100万円程度の予算で収まるのであれば,とくに追加承認の必要なく,学会誌すべてをスキャンして整備することとする。なお,学術集会で契約した広告ページについては抄録集のみの掲載とし,3号からは削除する。学会事務局で保管している学会誌は各1冊であり,一部書き込みがあるものもあるため,33巻以前の冊子については,理事から借用してPDF化する。
 (4) 3号(学術集会抄録掲載号)の扱いについて
3号(抄録掲載号)は,30万円程度(30円/頁)ですべての号のスキャンが可能であり,また,J-Stageへの登録は1演題1,000円程度である。
3号の著作権については,これまで著者に確認をとってはいないが,学会誌に掲載されることは全員が承知の上で投稿・発表されていることを考えれば,学会Webページで閲覧可能とすることは大きな問題にはならないという認識である。ただし,研究の質保証という観点からは,J-Stageへの掲載は慎重に扱う必要があり,今回は登録を見送る。
今回は,学会Webページでの3号(著作権に関する確認ができていない過去の論文)の公開にあたり,学会Webページ上でのオプトアウトにより周知する対応をとる。
(5) 会告・会報の扱いについて
会報,会告は,平成26年以降は学会Webページでも閲覧可能であり,今後は会員へのメールサービス等でも対応可能であるが,これまで学会誌(冊子体)に掲載されてきた経緯を考慮し,今回は決定を見送り継続審議とする。また,現在,会報・会告については,単独のページ番号(目次と同様のローマ数字)が付与されており,このままの扱いとする。
2)奨学会規程改定について(資料8)
石井理事より,資料に基づき,前回理事会での議論を踏まえた改正案が提示されたが,奨学会事業に関する規程は,「奨学会委員会規程」「奨学会規程」に定められており,双方を合わせた議論が必要であること,また,委員会規程の改正には社員総会の議を経る必要があり,次回総会(5月21日)での提案は難しいことが確認された。今回の改正点として,現行の事業に即さない下線部分を修正することが提案され,承認された。
<下線部分を削除>
第4条 6)研究が継続され,更に継続して奨学金を希望する者は,改めて申請を行うこととする。
<下線部分を加筆>
第4条 5)奨学金は1題50万円以内,年間合計100万円を上限とし,適当と認められた研究課題の費用に充当するものとして贈る。
3)学会ウェブサイトの英文化について(資料なし)
委員長・前田理事より,「理事長あいさつ」と「概要・沿革」に引き続き,「入会のご案内」および「論文投稿について」の英語化について提案がなされ承認された。
4)学会ウェブサイトMovable Typeバージョンアップおよびサーバ移転について(資料9)
担当・塩飽理事より,資料に基づき,学会Webページの運用ソフトウェア「Movable Type」の現バージョンのサポートが2月末で終了した(現在,セキュリティに脆弱性がある)ことを受け,新たなライセンス購入とサーバ移転にかかる経費が提示された。現行のライセンス契約(サーバとセット)ではバージョンアップに制限があること,また,レンタルサーバが安価になったこともあり,ソフトウェアライセンスとサーバの契約を別個にすることが提案された。さらに,ライセンスは数年おきに更新料が発生するが,安価なレンタルサーバへの移行により,ランニングコストとして年間2~3万円の経費削減になる見込みであることが説明された。現サーバには,古い選挙システムが残っているが,今後使用の予定がなく削除しても問題がないことが確認された。
5)選挙管理委員会委員の選出について(資料なし)
川口理事長より,2名から内諾を得ており,この後さらに1名を選出してメール審議にて承諾を得たいとの説明があった。
6)平成28年度事業報告(資料10)
川口理事長より,資料に基づき,平成28年度事業報告の内容が確認された。
7)平成29年度事業案(資料11)
本田副理事長より,資料に基づき,平成29年度事業案の内容が確認された。
8)平成29年度予算案(資料12)
岩本理事より,資料に基づき,予算案について報告された。事務局より,予算額の最終確認があり,本理事会での決定事項を受け,一般会計の事業活動支出の内訳のうち,学会誌編集事業に電子データ化に必要な費用として150万円,将来構想検討事業に委員会に会員メールアドレス把握のための調査費として150万円をそれぞれ追加することが決定された。また,予備費として300万円を計上することが確認された。
9)第44回・45回学術集会開催日程について(資料13)
川口理事長より,資料に基づき,第44回,45回の開催日程が確認され,両日ともに学会Webページにて告知されることとなった。

第44回学術集会

日 時 平成30年8月18日(土),19日(日)
場 所 熊本県立劇場
学術集会長 前田ひとみ先生

第45回学術集会

日 時 平成31年8月20日(火),21日(水)
場 所 大阪府立国際会議場
学術集会長 泊祐子先生

10)第46回(平成32年度)学術集会会長推薦について(資料14)
川口理事長より,北海道での開催を視野に入れて交渉中であり,学術集会長候補者より内諾が得られ次第,メール審議にて承認を得ることが報告された。
11)その他
 (1) 入会申込理事会承認(資料15:要回収)
総務担当・本田副理事長より,資料に基づき,166名の入会希望者のリストが確認され,全員の入会が承認された。1名の所属について誤記があり,事務局で再確認することとなった。前回理事会でも依頼したが,推薦の際には必ず申請者のメールアドレスを確認し,記入がない場合(代表アドレスや携帯メールアドレスの場合)には,確実に連絡が取れるアドレスの追記を促して欲しいとの説明があった。
 (2) その他
社員総会の配布資料(資料10,11)について,修正が必要な場合は印刷依頼までに事務局に連絡することとなった(4/27に印刷依頼,連休明けに校正予定)。
第43回学術集会での委員会の開催について,学術集会長の山口理事より,会場確保の都合上,事前に事務局まで連絡して欲しいとの依頼があった。

次回理事会

日 時 5月21日(日)
常任理事会 10:30~11:00
理事会   11:00~12:15
社員総会  13:30~16:30
場 所 東京医科歯科大学