ニュースレター(Vol.28)
2024年10月1日 発行
仲秋の候、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
日頃より、一般社団法人日本看護研究学会東海地方会の活動に、格別なご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
今年度より新たな世話人会が発足いたしました。東海地方会の会員の皆様に還元できる企画などを敏速にご紹介させていただき、会員の皆様とつながる地方会の運営を引き続き努めてまいります。今後の東海地方会のお知らせは、主としてメールにより情報発信をさせていただきます。一部につきましては、郵送やホームページへの掲載により、情報をお届けさせていただきますので、本会へのメール登録と、住所変更などのお手続きをお願いいたします。
今年度は、東海地方会総会を数年ぶりに対面開催させていただきました。第 29 回学術集会および 2024 年度セミナーにつきましても対面で実施、企画しております。
会員の皆様には、引き続きご指導、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
なお、今年度より東海地方会事務局が豊橋創造大学に移転いたしました。ご連絡等いただく場合には、ご留意くださいますようお願いいたします。
東海地方会会長 藤井 徹也
記事
● 2024年度 一般社団法人日本看護研究学会東海地方会 事業計画
● 一般社団法人日本看護研究学会 第28回東海地方会学術集会 報告
● 2024年度 一般社団法人日本看護研究学会東海地方会 総会報告
● 2024年度 一般社団法人日本看護研究学会東海地方会セミナー 報告
● 一般社団法人日本看護研究学会第29回東海地方会学術集会のご案内
● 2025年度 一般社団法人日本看護研究学会東海地方会セミナーのご案内
2024年度 一般社団法人日本看護研究学会東海地方会 事業計画
1. 社)日本看護研究学会第29回東海地方会学術集会
プランナー:東野 督子(日本赤十字豊田看護大学)
テーマ :「人生100年時代の看護を考える」
会 期 :2025年3月15日(土)
会 場 :ウインクあいち(愛知県名古屋市中村区名駅4丁目4-38)
2.2024年度セミナー
プランナー:庄村 雅子(東海大学医学部看護学科)
テーマ :「看護職のメンタルヘルス~精神看護専門看護師の活動から~」
講 師 :日本赤十字社医療センター看護部 精神看護専門看護師 曽根原 純子氏
会 期 :2024年6月29日(土) 13時30分~15時
会 場 :東海大学伊勢原キャンパス 対面・オンラインZoom併用
3.ニュースレターNo.28の発行
2024年10月 発行
4.世話人会開催
第1回 2024年8月6日(火)オンライン
第2回 2025年3月
5.総会開催
日 時:2024年8月24日(土)15時30分~16時
場 所:日本看護研究学会第50回学術集会内
奈良県コンベンションセンター 会議室105
(奈良県奈良市三条大路1丁目1−691−1)
一般社団法人日本看護研究学会 第28回東海地方会学術集会 報告
プランナー:加藤木真史(神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部看護学科)
テーマ:「研究が拓く看護技術の可能性」
会 期:2024年3月9日(土)
演題数:10題
参加者数:会員55名(学生会員1名)、非会員35名(学生19名)計90名
日本看護研究学会第28回東海地方会学術集会を開催して
加藤木 真史(神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部看護学科)
日本看護研究学会第28回東海地方会学術集会を令和6年3月9日(土)にオンラインにて開催いたしました。参加者は90名、一般演題は10題でした。
数年にわたるコロナ禍を経験し、学術集会の開催方法も多様化しました。会場までの移動がなく、どこからでも手軽に参加できるオンライン開催とし、紙上発表が続いていた一般演題は、Zoomを用いた発表・質疑応答といたしました。
本学術集会のメインテーマは「研究が拓く看護技術の可能性」といたしました。臨床で実践される看護技術の言語化と成果の可視化、看護技術の普及、新たな看護技術の開発など、研究の発展により看護技術の価値・可能性は広がりを見せています。そこで、看護の優れた技術とその可能性について、皆様とともに考える機会になればと会長講演、基調講演、シンポジウム、一般演題発表のプログラムを企画いたしました。
会長講演「研究が拓く看護技術の可能性」では、学術集会長の加藤木真史(神奈川県立保健福祉大学)が、術後の早期離床に関する自身の研究からみえた看護・看護技術の可能性についてご紹介しました。
基調講演では、澁谷幸先生(神戸市看護大学)に「質的研究が拓く看護技術の可能性~看護師にとっての清拭の意味~」をテーマにご講演いただきました。 "看護師の行う清拭の意味"をエスノグラフィーで明らかにした研究についてもご紹介いただき、看護技術(実践)をありのままに見つめる研究方法としての質的研究の意義や展望について考えることができました。
シンポジウム「看護技術の研究・実践・教育の循環」では、看護技術の研究に精力的に取り組む3名のシンポジストにお迎えしました。栗田愛先生(人間環境大学)には「グリセリン浣腸と摘便を含む在宅排便ケアモデルの診療報酬化に向けた取り組み―グリセリン浣腸による有害事象の回避に向けて―」、小池祥太郎先生(青森県立保健大学)には「研究テーマの設定、研究結果の発信と受信、そして実践へ」、渡邉惠先生(神奈川県立保健福祉大学)には「時代の変遷に伴う"基礎看護"の追求―看護技術教育のパラダイムシフトを目指して―」をテーマに話題をご提供いただき、研究・実践・教育の循環などについて参加者とともに議論を深めることができました。
一般演題では10題の発表がなされ、Zoomを用いた質疑応答も活発に行われました。本学術集会にご参加いただきました皆様、開催にあたりご尽力いただきました皆様に心より感謝申し上げます。
日本看護研究学会東海地方会第28回学術集会に参加して
長島 俊輔(神奈川県立保健福祉大学)
本年度、日本看護研究学会東海地方会第28回学術集会に参加させていただきました神奈川県立保健福祉大学の長島俊輔と申します。今回の学術集会では「研究が拓く看護技術の可能性」をテーマとして、研究の成果が臨床での実践や教育へと還元され、看護技術が発展していく過程についてお話を聴くことができました。加藤木真史学術集会長(神奈川県立保健福祉大学)の早期離床のお話、澁谷幸先生(神戸市看護大学)の清拭のお話を拝聴し、研究によって臨床での看護技術や看護実践を可視化する意義やその重要性について改めて実感させられました。また同時に、今の自分の研究がどうしたら臨床や教育へと還元できるのかを考えさせられる機会ともなりました。今回のお話を聴いて、目の前の研究疑問の解決が、"今後、何に活かされるのか"、その先で"看護学や臨床の看護実践にどのようなインパクトを与えられるのか"もしっかりと見据えて研究活動ができたらと感じました。
今回の学術集会では、私はシンポジウム「看護技術の研究・実践・教育の循環」にて加藤木学術集会長とともに座長を担当させていただきました。シンポジウムでは、栗田愛先生(人間環境大学)、小池祥太郎先生(青森県立保健大学)、渡邉惠先生(神奈川県立保健福祉大学)からそれぞれの研究や取り組みなどをご紹介いただきました。先生方のご発表では、"研究成果を実践や教育にどう反映・普及させていくのか"や"実践に即した研究テーマの設定"などの具体的なお話をいただき、研究から実践・教育への一方的な矢印ではなく、研究・実践・教育を循環させるためのヒントをたくさんいただきました。また発表後のディスカッションの時間では、"看護技術の診療報酬化のお話"や"未来の看護技術教育に残すべきもの"などをテーマに挙げてくださり、参加者の皆様からも多くのご意見やご質問をいただき大変活発なディスカッションとなりました。私自身も未来の看護技術の在り方や看護技術教育の本質・真価について考えさせられる機会となり、看護技術を研究し教育する立場からも大変刺激的なお話をお伺いすることができました。研究教育機関で看護技術に関わるものとして、研究や教育の先に臨床での実践があるということを忘れずに取り組んでいかなければと再確認すると同時に、自らの成果をいかに発信していくかということもしっかりと考えていきたいと思います。
今回の学術集会では多くの大学生の皆様にもご参加いただきました。座長をしていたということもありますが、シンポジウムでは大学生の参加者の方からシンポジストの先生方への質問もあり、大変感激いたしました。今後とも誰でもアットホームにディスカッションに参加できる東海地方会の魅力を是非とも伝えていきたいと思います。最後になりましたが、第28回の日本看護研究学会東海地方会学術集会において、このような機会をいただけましたこと皆様に感謝申し上げます。
2024年度 一般社団法人日本看護研究学会東海地方会 総会報告
一般社団法人日本看護研究学会東海地方会2024年度総会が,2024年8月24日(土)15時30分より,日本看護研究学会第50回学術集会内 奈良県コンベンションセンター会議室105において開催され,以下について審議・報告が承認されました。
議 題:
審議事項
1. 2023 年度事業報告
2. 2023 年度会計報告・監査報告
報告事項
1. 2024 年度会員の動向
2. 2024 年度事業計画(案)
3. 2024 年度予算(案)
4. 2024年度東海地方会セミナー報告
会員の皆様には,委任状・議決権行使へのご回答にご協力いただきまして誠にありがとうございました。
2024年度 一般社団法人日本看護研究学会東海地方会セミナー 報
プランナー:庄村 雅子(東海大学医学部看護学科)
テーマ:「看護職のメンタルヘルス~精神看護専門看護師の活動から~」
講 師:日本赤十字社医療センター看護部 精神看護専門看護師 曽根原 純子氏
会 期:2024年6月29日(土) 13時30分~15時
参加者数:会員10名、非会員4名 計14名
庄村 雅子(東海大学医学部看護学科)
2024年度の東海地方会セミナーとして、2024年6月29日(土)に、「看護職のメンタルヘルス~精神看護専門看護師の活動から~」をテーマに、日本赤十字社医療センター精神看護専門看護師の曽根原 純子氏からご講演をいただいた。講演は、大きく4つのお話しで構成され、初めにストレス反応とは、その早期発見と早期対処、次に労働者のこころのケアにおける「4つのケア」、3つ目に4つのケアにおける「セルフケア」と「ラインによるケア」とし個人と組織での包括的なメンタルサポートを、最後に、感情労働としての看護についてであった。参加登録者は、14名であったが、30分の質疑では時間が足りないほど活発な質疑がなされた。特に、個人へのセルフケア教育のタイミングや組織としてのメンタルヘルスに関する教育プログラムに関しては、聴衆の関心が高かったのか、多くの質問が集中した。エモーショナル・リテラシーやコンパッション・ファティーグなどの専門用語に関しても質疑を通して理解が深まった。看護職は、感情労働を伴う職種であり、メンタルヘルスに関する本講演は、コロナ後に疲弊している我々にとって、明日からの職務上のメンタルヘルスマネジメントに参考となるティップスを与えてくれる貴重な機会となった。今後も折を見て、同様の企画を続け、セミナーを通して会員がエンパワーメントされるような工夫が必要と考えられた。
一般社団法人日本看護研究学会第29回東海地方会学術集会のご案内
【学術集会長】東野 督子(日本赤十字豊田看護大学)
【メインテーマ】「人生100年時代の看護を考える」
【会期】2025年3月15日(土)
【会場】ウインクあいち(愛知県名古屋市中村区名駅4丁目4-38)
【開催方法】対面
【プログラム】基調講演「IT・ロボット技術を活用したスマートシームレスリハビリテーションの展開-多職種連携は情報の「見える化」がポイント-」(太田 喜久夫 氏(藤田医科大学医学部))、シンポジウム、教育講演、体験セミナー等、詳細はHPをご参照ください。
【URL】https://www.jsnr.or.jp/district/tokai/meeting/gakujutu29info.html
【一般演題募集期間】2024年10月28日(月)~ 2025年1月6日(月)
2025年度 一般社団法人日本看護研究学会東海地方会セミナーのご案内
【プランナー】髙植 幸子(椙山女学園大学看護学部看護学科)
【テーマ】「リフレクソロジーを看護に生かす―ハンドリフレクソロジーの実践と評価」
【講師】椙山女学園大学看護学部看護学科 前田 節子 氏
【日時】2025年12月20日(土) 10時~12時
【会場】椙山女学園大学看護学部 303実習室(名古屋市千種区星が丘元町17番3号)
その他の情報は随時お知らせいたします。
多くの皆さまのご参加をお待ちしております。