東海地方会からのニュースレターを掲載いたします。
2021年10月1日 発行
錦秋の候、時下ますますご清祥の段、お慶び申し上げます。 日頃より、一般社団法人日本看護研究学会東海地方会の活動に、格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。 一般社団法人日本看護研究学会東海地方会では、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、2021 年度セミナーはオンラインで、2021 年度東海地方会総会は、昨年と同様に委任状または議決書による開催とさせていただきました。第 26 回学術集会は、現在、オンライン開催を予定しており、開催に向けて準備を進めております。 東海地方会では、迅速な情報提供を心がけ、皆様とつながる地方会の運営に努めて参ります。ニュースレター、東海地方会総会の議事録など、東海地方会のホームページに掲載し、皆様に多くの情報をお届けできるようにしてまいります。本会にメール登録をされている会員の皆様には、適時メールによる情報発信をさせていただきますので、本会へのメール登録、所属変更等のお手続きをしていただきますようお願いいたします。 会員の皆様には、引き続きご指導、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。東海地方会会長 白尾久美子
記事 ● 2021 年度事業計画 ● 第 25 回 社)日本看護研究学会東海地方会学術集会報告 ● 2021 年度 社)日本看護研究学会東海地方会総会報告 ● 第 26 回 社)日本看護研究学会東海地方会学術集会のご案内 ● 2022 年度 社)日本看護研究学会東海地方会セミナーのご案内1.第26回東海地方会学術集会 プランナー:斎藤 真(三重県立看護大学) 期 日 :2022年3月5日(土) 開催方法:オンライン テーマ :「看護学と工学の接点」 2.2021年度セミナー プランナー:柿原加代子(四日市看護医療大学看護医療学部看護学科) 期 日 :2021年5月23日(日) 開催方法 :オンライン テーマ :「私の看護と出会う-倫理的観点から日常の看護実践を紐解く-」 講演者 :平山惠美子(藍野大学医療保健学部看護学科教授) 3.ニュースレターNo.25の発行 2021年10月1日 発行予定 4.世話人会開催 第1回 2021年8月16日(月)オンライン会議 第2回 2022年3月 5.総会開催 日 時 :2021年8月16日(月) 場 所 :社)日本看護研究学会東海地方会事務局 日本福祉大学看護学部内 開催方法:委任状または議決権行使による参加(オンライン総会) 6.2022・2023年度世話人選挙 実施時期:2021年5月
日 時:2021年3月13日(土) 会場(実施方法):Web開催(ライブ配信) 学術集会長:佐藤 直美(浜松医科大学医学部看護学科) テーマ:「実践をとらえなおす」 演題数:17演題(紙上発表) 参加登録者:131名(会員91名,非会員40名)
第25回日本看護研究学会東海地方会学術集会を抄録開催して
佐藤 直美(浜松医科大学医学部看護学科臨床看護学講座)
日本看護研究学会東海地方会第25回学術集会を、「実践をとらえなおす」というテーマでライブ配信のWeb開催(一般演題は抄録発表)という形で開催いたしました。新型コロナウイルス感染症パンデミックからすでに1年が経とうという頃の開催で、すでに多くの学会がオンラインやハイブリッドで行われている状況でしたので、オンラインで行うことには躊躇はなかったものの、東海地方会学術集会としては初めてのことで、東海地方会会長の白尾先生はじめ関係の皆様にご支援いただきながら何とか開催することができ、およそ100名の方々にご参加いただけましたことを心より嬉しく思っております。 「実践をとらえなおす」というテーマには、普段私たちが見ていること、行っていることを「とらえなおす=見方を変える」ことで新たな気づきをうみ、実践の質をより高める契機となるような学術集会としたい、という願いを込めました。コロナ以前より温めていたものではありましたが、コロナ禍であるからこそ「当たり前」を変えていく必要に迫られており、図らずも「とらえなおす」ことの重要性が増していると考えました。 会長講演としては、コロナ禍によって「看護とは何か」ということを「とらえなおす」機会になっているというお話を、100年前のスペイン風邪流行の際の世の中の様子や、昨年感染し入院した英ジョンソン首相の言葉などを交えながらお伝えしました。 教育講演として3名の皆様にお願いをいたしました。まず、東京大学の山本則子先生には「すぐれた実践を共有可能にする:ケアの意味を見つめる事例研究の挑戦」と題してお話しいただきました。1つ1つの事例から学ぶことの重要性を感じている特に臨床の皆様には示唆の多いお話であったと思います。浜松医科大学医学部附属病院の佐々木菜名代看護部長には、ご自身が取り組まれた研究成果をもとに、看護師長として異動した病棟でどのように実践を行い病棟が変わっていったかをお話しいただき、まさに「研究成果を活用して実践をとらえなおす」具体例を示していただきました。大阪医科大学の池西悦子先生には、「あらためてリフレクションとは-実践をとらえなおすために-」というテーマで、実践経験を客観的にとらえなおすことについて、基本からその具体までお話しいただきました。また、今回は静岡県健康福祉部健康局の山野富美技監に新型コロナウイルス感染症対策の行政における実践を語っていただきました。収束の見通しが立たない大変な業務の渦中で多くのところと連携を取りつつご尽力されている様子について伺うことができました。 一般演題は、紙上発表でありましたが17演題の発表がなされ、査読を通じて皆様の熱心な取り組みを感じました。 本学術集会にご参加いただいた皆様、開催にあたりご尽力いただきました皆様に心よりお礼申し上げます。第25回日本看護研究学会東海地方会学術集会に参加して
天野一恵(浜松医療センター・浜松医科大学大学院医学系研究科修士課程)
日本看護研究学会東海地方会学術集会に初めて参加させていただきました。私自身ががん看護に関心があるため、今まで参加した学会は、ほとんどががん関連に偏っていました。ですが今回、看護研究に関する学会に参加させていただいたことで、看護に対する私自身の視野が広がり、大変有意義な経験をさせていただきました。 今回の学術集会のメインテーマは「実践をとらえなおす」でした。学術集会長の佐藤直美先生は、ご挨拶文でテーマについて"とらえなおす=見方を変える"は、新たな気づきを生み、実践の質を高める資源となるとメッセージを下さいました。そしてそのヒントとなるよう、各分野で御活躍される方々の教育講演を企画してくださいました。 教育講演では、「すぐれた実践を共有可能にする:ケアの意味を見つめる事例研究の挑戦」をご講演していただいた東京大学大学院医学系研究科 山本則子先生のお話が大変参考になりました。それには理由がありまして、現在私は大学院医学系研究科修士課程で学んでおります。そこで質的事例研究で研究計画書を提出し、研究を進めている真っ最中です。先生のご講演の中でも事例研究の課題である査読対応で受ける批判に関しましては、私も「1事例で本当に言い切れるの?」などのご指摘をいただいた経験がありました。しかし、今回web開催でありながら先生の熱の伝わるご講演を聴講して、1事例を大切に丁寧に、見方を変えながら分析することで、新たな気づきが生まれ、今後の看護実践に役立つと実感しました。 また今回、私は自身の挑戦として一般演題に応募しました。一般演題は様々な内容で幅の広い分野が17題でした。一般演題は紙上発表だったので、質疑応答のようなディスカッションはありませんでしたが、もし、口頭演題やポスター発表が開催できたとしたならば、きっと多くの質疑応答がされ、活発な意見交換ができたのでは、と推測されるような興味深い演題内容ばかりでした。ですが、見方を変えて"コロナ禍だからこそ"今まで会場参加が当たり前だったのを、 web参加に変えることによって開催できる糸口を見出しました。 この様に、当たり前と考えていた日常が当たり前ではなくなった今を、今までの見方や考え方を変えてみて気付き、行動を変えられるチャンスとして捉えられるよう今後も自己研鑽に励みたいと思いました。プランナー:市江 和子(聖隷クリストファー大学看護学部看護学科) 期 日 :2022年5月28日(土) 場 所 :聖隷クリストファー大学看護学部 会場と遠隔(Zoom) 静岡県浜松市北区三方原町3453 テーマ :「質的研究について: 修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ (M-GTA)と分析ワークショップ」 プログラム: 1. 講演 10時~11時45分 「質的研究について:修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ(M-GTA)」 (仮) 講演者:山崎浩司(静岡社会健康医学大学院大学 教授) 2. 分析ワークショップ 13時~15時 「M-GTAの分析についてのワークショップ」 ※参加申し込み等については、後日、東海地方会ホームページでご案内いたします。