北海道地方会

北海道の看護研究者・看護職者向けに、学術集会・セミナーなどの開催といった活動を行う地方会です。

学術集会の報告

一般社団法人日本看護研究学会 第32回北海道地方会学術集会のご報告

 
学術集会長 高岡  哲子
                           学術集会実行委員一同
 
 
 令和6年7月27日(土)、「高齢者と共に支えあう地元創成における看護職の役割」をテーマに一般社団法人日本看護研究学会第32回北海道地方会学術集会を北海道文教大学にて対面開催いたしました。本学術集会は昨年度に続き対面での開催となり、学会参加者47名(うち16名が非会員)および一般参加者13名、計60名のご参加を頂き、盛会のうちに終了することができました。
 わが国では地方の人口減少や高齢化率の増加が顕著であり、自律的で持続可能な地域社会の創成が急務となっています。その中で、地域包括ケアシステムの活性化や、地域住民の尊厳を保持した自律的な生活支援を通じて、看護職が重要な役割を担うことが期待されています。このような背景を踏まえ、看護学における「地元創成」という新しいアプローチを検討し、看護研究や実践に活かすことを目的として、本会のテーマを設定しました。
 基調講演では、酪農地域における看護の実践と挑戦をテーマに、地域特性を活かした具体的な取り組みや地域社会の看護課題について竹内牧場・キャンナス釧路代表の竹内美妃先生にお話しいただきました。参加者一同が深く考えさせられる内容でした。また、シンポジウムでは、地元創成における看護職の役割について、多様な専門分野の発表者から具体的な実践例や視点が示されました。地域社会の課題や可能性についての議論が展開され、参加者同士の意見交換が活発に行われました。一般演題では、看護基礎教育や高齢者を対象とした研究、在宅ケアや地域看護に関する研究成果が発表され、対面形式ならではの熱のこもった議論が繰り広げられました。
 本学術集会では、地域社会における看護職の役割や実践の可能性について深く議論する機会となり、看護研究および実践の発展に大きく寄与する場となりました。このような貴重な学術集会を無事に終えることができましたのも、ご参加いただいた皆様、ご協賛いただいた企業・団体、北海道地方会役員、本部事務局、そして実行委員会メンバーのご尽力の賜物であると深く感謝申し上げます。